古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『既知からの自由』ジッドゥ・クリシュナムルティ/大野龍一訳(コスモス・ライブラリー、2007年)


 これも微妙な感じ。品切れが近そうな予感。



既知からの自由

 私たちの生はどうしてこうも空虚、断片的で、混乱したものになってしまったのか? たんなる言葉でも観念でもない、全的な自由と生の変容は果たして可能なのだろうか? 本書でクリシュナムルティは私たちの苦悩、悲しみ、痛み、恐怖のまさにその根源にメスを入れ、セルフ=思考の罠と自己欺瞞を暴き出す。一切の権威、判断、逃避を排してじかにそれを見、見ることによって条件づけが脱落するとき、何が起こるのか? 彼は読者をその探求への旅へと誘う。M・ルティエンスが彼の教えへの最適のガイドとすべく、最大限の情熱を込めて円熟期の講話記録から編集したエッセンス集。メリー・ルーチェンス編、十菱珠樹訳『自己変革の方法 経験を生かして自由を得る法』(霞ケ関書房、1970年)の新訳。