古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-11-24から1日間の記事一覧

新約聖書「働かざるもの食うべからず」

労働に対する嫌悪は、時の始まり以来の規範であったとすら言えるかもしれない。創世記のなかで、神はアダムとイヴをエデンの園から追放するとき、彼らに多くの呪いを掛ける。イヴには出産の苦しみと夫への服従を与え、ふたりには「君は額に汗してパンを食(…

十妙と十不二門(じっぷにもん)

「じゅうふにもん」ともいう。天台(智ギ)の『法華玄義』に説かれた本迹の十妙(迹門:境・地・行・位・三法・感応・神通・説法・眷属・利益/本門:本因妙、本果妙、本国土妙、本感応妙、本神通妙、本説法妙、本眷属妙、本涅槃妙、本寿命妙、本利益妙)を…

『既知からの自由』ジッドゥ・クリシュナムルティ/大野龍一訳(コスモス・ライブラリー、2007年)

これも微妙な感じ。品切れが近そうな予感。 私たちの生はどうしてこうも空虚、断片的で、混乱したものになってしまったのか? たんなる言葉でも観念でもない、全的な自由と生の変容は果たして可能なのだろうか? 本書でクリシュナムルティは私たちの苦悩、悲…

大野純一と大野龍一

別人だったのね(笑)。 大野純一 1944年、東京浅草生まれ。一橋大学経済学部卒業。翻訳家。訳書にクリシュナムルティ『生と覚醒のコメンタリー 1〜4』(春秋社)、『楽園の蛇』(平河出版社)、『気づきの探究』(めるくまーる社)、『グルジェフとクリシュ…