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一家4人殺害で親族を犯人視、文芸春秋側に賠償命令

 福岡市で2003年6月に起きた一家4人殺害事件を巡り、「週刊文春」の記事で犯人扱いされ名誉を傷つけられたとして、殺害された松本真二郎さんの妻の実兄、梅津知敏さん(50)夫妻が、発行元の文芸春秋(東京都)などに1億1000万円の賠償を求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。
 金子順一裁判長は、「原告らが事件の真犯人であるかのように記載した記事は、いずれも真実とは認められず、取材も不十分だった」と述べ、文芸春秋側に1100万円の支払いを命じた。
 問題になったのは、同年7〜10月にかけ6回にわたって掲載された記事。梅津さんが松本さんと金銭トラブルを抱え、中国人グループに殺害を依頼していたかのように報じた。
 梅津さんは新潮社と講談社に対しても、同様の名誉棄損訴訟を起こし、いずれも勝訴している。
 文芸春秋社長室の話「取材を尽くしたのに、一切の真実性や相当性を否定した判決は承服できない。控訴する」


【読売新聞 2006-09-28