古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

法律の表と裏/『反転 闇社会の守護神と呼ばれて』田中森一

告白スタイルの自叙伝としては、宮崎学の『突破者 戦後史の陰を駆け抜けた五〇年』(南風社、1996年/新潮文庫、2008年)、佐藤優の『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』(新潮社、2005年/新潮文庫、2007年)などに匹敵する内容だ。 前半は貧しい少…

ジョシュア・キー

1冊挫折。 挫折48『イラク 米軍脱走兵、真実の告発』ジョシュア・キー/井手真也訳(合同出版、2008年)/まず、合同出版がまだあったことに驚いた。いや、ホントの話。本書は、ダウド・ハリと全く同じ印象を受けた。米兵が生首でサッカーに興じる件(くだり…

命懸けの糾弾/『プーチニズム 報道されないロシアの現実』アンナ・ポリトコフスカヤ

アンナ・ポリトコフスカヤは殺された。自宅アパートのエレベーター内で何者かの手によって蜂の巣にされた(2006年10月7日)。それまでにも彼女は、北オセチア共和国で起こったベスラン学校占拠事件の取材に赴く機中で紅茶に毒を盛られたことがあった。銃口を…

初ゴーヤチャンプルー

初めてゴーヤチャンプルーを作る。もちろん、クックパッドを参照した。小学校で育てたというゴーヤを数日前にもらったのだ。作り始めてから気づいたのだが、卵を用意するのを失念していた。実は卵アレルギーなのだ。とは言っても、食べることができないのは…

井上薫

1冊読了。 100冊目『裁判官が見た光市母子殺害事件 天網恢恢 疎にして逃さず』井上薫(文藝春秋、2009年)/昨日読了。本書を読むまで、差戻後控訴審で死刑判決が下ったことを私は知らなかった。テレビを観ないとこういうことが、ままある。弁護側は直ちに控…

『百と八つの流れ星』丸山健二(岩波書店、2009年)

『千日の瑠璃』(文藝春秋、1992年/文春文庫、1996年)と似て非なるスタイルか? チト、食指が動く。それにしても、岩波書店からの刊行とは驚いた。 丸山健二 どれほど凡庸な日常、懊悩に満ちた生活、不運に翻弄される生涯であろうとも、人生には闇を走る閃…

Yahoo!オークション詐欺

「Yahoo!オークション」は犯罪の温床である。私が、ヤフーやソフトバンクなどといった企業を信用することはない。ヤフーはまた、迷惑メールの発信源でもある。 Yahoo!オークション:トラブル口座リスト 詐欺とヤフーオークションの評価システム Yahoo!オーク…

「てぃんさぐぬ花」/「My Way」Def Tech

Def Tech

為替の価格変動要因/『矢口新の相場力アップドリル【為替編】』矢口新

いい本である。値段を除けば。書き手からすれば、異様なまでにコストパフォーマンスが高いことだろう。ってことは、読み手がリスクを背負う羽目となる。誰かの利益は、他の誰かの損失なのだ。これぞ相場道。 四六判より一回り大きいソフトカバーで、「ドリル…

野家啓一

1冊読了。 99冊目『物語の哲学 柳田國男と歴史の発見』野家啓一〈のえ・けいいち〉(岩波書店、1996年/岩波現代文庫、2005年)/文庫版は副題が削除されている。これは傑作。経典本と言っておこう。2年ほど前から「思想とは物語である」と考えるに至り、そ…

雑誌の発行部数

日本雑誌協会 図録:一般雑誌発行部数ランキング 図録:コミック誌発行部数ランキング 雑誌発行部数トップ60 雑誌発行部数から見えるもの 主要50雑誌の「部数激減(秘)データ」

グーグル情報革命の崩壊

山本一郎 1 山本一郎 2 山本一郎 3

意地の悪い引用

戦後、「利口な奴(やつ)はたんと反省するがいい。俺(おれ)はバカだから反省などしない」と言った高名な文芸評論家がいた。戦時中、古典に沈潜し、「記憶するだけではいけない。思い出さなくてはいけない。でも、心を虚(むな)しくして上手に思い出すこ…

もうネットブックなんていらない 「かつて経験したことのない」パソコン暴落!

PC

戸田覚のPC進化論

「雨降り道玄坂」ふきのとう

私が中学生の頃によく聴いた曲。北海道のミュージックシーンは独特で、全国区と異なっている。フォークからニューミュージックへと移行する期間でもあり、まだ演歌っぽさが残っている。 ふきのとう

Ende's Last Will

信用創造のカラクリ 『モノポリー・マン 連邦準備銀行の手口』日本語字幕版 『Zeitgeist/ツァイトガイスト(時代精神)』『Zeitgeist Addendum/ツァイトガイスト・アデンダム』日本語字幕 ミヒャエル・エンデ

火星で見つかったモノリスは迷子石の可能性、アリゾナ大学が見解

先月20日、アポロ11号の月面着陸40周年を記念して行われたTVインタビューのなかでバズ・オルドリン宇宙飛行士が火星で人工的に作られたと見られる「モノリス」を発見したと言及したことに関連して、オルドリン宇宙飛行士が言及した火星の衛星画像の管理を行…

特ダネ★田中康夫参議員、政治資金規正法虚偽記載か?

追撃コラム&取材メモ

村上和雄、棚次正和

1冊読了。 98冊目『人は何のために「祈る」のか 生命の遺伝子はその声を聴いている』村上和雄、棚次正和〈たなつぐ・まさかず〉(祥伝社、2008年)/村上和雄は分子生物学者で、DNA解明の世界的権威。そんな人物が書いたスピリチュアル系、あるいはサンマー…

ダルフール紛争

Wikipedia アムネスティ:ダルフールから目をそらさないで! ユニセフ:スーダン・ダルフール情報 ダルフール紛争を知らない日本人 ダルフールの石油を巡る複雑事情 Google Earthでダルフール民族虐殺を見る SING FOR DARFUR(シング・フォー・ダルフール) …

ダウド・ハリ、渡辺哲夫

1冊挫折、1冊読了。 挫折47『ダルフールの通訳 ジェノサイドの目撃者』ダウド・ハリ/山内あゆ子訳(ランダムハウス講談社、2008年)/スーダンのダルフール紛争を私は知らなかった。アフリカ大陸はヨ欧州列強の植民地化によってズタズタにされてきた歴史が…

『ある神経病者の回想録』ダニエル・パウル・シュレーバー/渡辺哲夫訳(筑摩書房、1990年)

ある神経病者の回想録 前世紀末の一知識人が書き残した精神病者の内的世界。フロイトが分析し、カネッティが霊感をうけ、ラカンの精神病論の基礎となった古典的ドキュメント。本邦初訳。

「離したくはない」T-BOLAN、Gackt、素人

何と、素人のオジサンが一番上手い(笑)。本当に素人なのか? それにしても、CDが1000円とは驚きだ。

レオナルド・ダ・ヴィンチ

『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル・ブライソン かつて無線は死者との通信にも使えると信じられていた レオナルド・ダ・ヴィンチ コペルニクスが引っ繰り返したもの コペルニクスは宇宙における人間の位置づけを変えた 『重力とは何か アインシ…

『推定無罪の逆説』による自民党暴政(司法・行政癒着)への有罪宣告

toxandoria の日記、アートと社会

私の政治哲学 祖父・一郎に学んだ「友愛」という戦いの旗印:鳩山由紀夫

英フィナンシャル・タイムズ紙の一面で報じられた。 民主党の鳩山由紀夫代表が「VOICE」誌に寄稿、「米国主導の市場原理主義」を批判し野放図なグローバリズムから日本を守ると約束。 【英フィナンシャル・タイムズ紙ヘッドライン 2009-08-11】 VOICE

渡辺一史

1冊読了。 96冊目『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』渡辺一史〈わたなべ・かずふみ〉(北海道新聞社、2003年)/快作。まさか、「三角山」が出てくる書籍に巡り合うとは思わなかった。私は幼児期をこの地域で過ごした。現在の…

獄中の極意/『アメリカ重犯罪刑務所 麻薬王になった日本人の獄中記』丸山隆三

丸山隆三は派手なカーチェイスの末に逮捕された。アメリカでのこと。バブル前夜ともいうべき時期に、彼は外車の並行輸入を手掛けて、これが当たった。懐が温かくなると悪い友達が群がるようになる。そして転落の人生が幕を開けた。麻薬売買の仲介者(フィク…

田中康夫に思わぬ刺客…松本サリン被害者・河野さん酷評

ZAKZAK 2009-08-08

『誓い チェチェンの戦火を生きたひとりの医師の物語』ハッサン・バイエフ(アスペクト、2004年)

本書は、チェチェンに生まれ育ち、戦火の中で自らの命を危険にさらして、すべての傷ついた人々を治療し続けた医師の自伝である。世界で最も過酷な戦乱の中にあるチェチェンで、人間の尊厳のために命を賭けた著者の勇気(その功績に、米人権擁護団体H・R・Wは…