オバマ就任直後に国際的な大危機が起きる?

 米国では、外交通で知られる民主党のバイデン副大統領候補が、最近の選挙演説の中で「オバマが大統領になったら、就任後半年以内に、国際的な危機が発生し、オバマは(1962年のキューバ危機に対処した)ジョン・ケネディのように、試練に立たされる」と発言した。バイデンは、この件をホワイトハウスからの情報として得たと言っている。
 10月19日にNBCテレビに出演したパウエル元国務長官は「オバマ就任翌日の1月21日か22日に、危機が起きる。それがどんなものか、今はわからない」と、唐突に奇妙な発言をした。
 これらの発言の後、米国防総省の顧問団(軍事産業系のDefense Business Board)の委員長も「次の大統領は就任から9カ月以内に、大きな国際危機に直面しそうだ。そのため次政権は、就任から30日以内に、国防総省の主要ポストの人事を決定する必要がある」と指摘している。
 この発言からは、米軍事産業国防総省の人事を操ることにバイデンが協力したという推測も可能だが、そのような他意のある話でなく、実際に何か大事件が起きそうであるとしたら、オバマ就任直後に起きる国際危機とは、イスラエルによるイラン空爆など、イスラエルが絡んだ中東の戦争である可能性が高い。以前には「米大統領選挙後、イスラエルがイランを空爆する」という説を放つネオコンもいた。(9.11のような米本土における「やらせテロ」の再発だとしたら「国際的な危機」と言わないはず)
 何が起きるのか。何も起きないのか。米国の中東覇権が衰退する中、不安定な情勢が拡大している。


田中宇 2008-10-28