- 我々自身が人生を短くしている
- 諸君は永久に生きられるかのように生きている
- 賢者は恐れず
- 他人に奪われた時間
- 皆が他人のために利用され合っている
- 長く生きたのではなく、長く翻弄されたのである
- 多忙の人は惨めである
- 人類は進歩することがない
それゆえ、髪が白いとか皺(しわ)が寄ったているといっても、その人が長く生きたと考える理由にはならない。長く生きたのではなく、長く有ったにすぎない。たとえば或る人が港を出るやいやな激しい嵐に襲われて、あちらこちらへと押し流され、四方八方から荒れ狂う風向きの変化によって、同じ海域をぐるぐる引き回されていたのであれば、それをもって長い航海をしたとは考えられないであろう。この人は長く航海したのではなく、長く翻弄されたのである。
(※左が茂手木元蔵訳、右が大西英文訳)