キリスト紀元の誕生は525年

 こうしたなかで、525年にキリスト紀元が発生してくる。6世紀初めになってキリスト紀元が生み出された原因は、カトリック教会の教会行事上の問題、具体的にはキリスト教世界では最も主要な祝祭日の一つ、復活祭の日を決定するという問題からであった。


【『聖書vs.世界史 キリスト教歴史観とは何か』岡崎勝世〈おかざき・かつよ〉(講談社現代新書、1996年)以下同】

 キリスト紀元が考案されたのが525年であるから、随分ゆっくりとした歩みであった。だがこうして、ほぼ10世紀末までには西ヨーロッパにキリスト紀元が定着したといえよう。


聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か (講談社現代新書)