古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

堀米庸三


 1冊挫折。


 挫折89『正統と異端 ヨーロッパ精神の底流堀米庸三〈ほりごめ・ようぞう〉(中公新書、1964年)/湯浅治久絶賛の一冊。最初は滅法面白かったのだが、中盤からわけがわからなくなり、後半はお経を読んでいるような感覚に捉われた。160ページほどで完敗。古典的名作のようだが、史実がてんこ盛りでドラマ性や意味性を欠いているように感じた。もちろん、私の知識が不足しているためであろう。まるで歯が立たなかった。ただ、前半だけでも一読の価値はある。