『「私たちの世界」がキリスト教になったとき コンスタンティヌスという男』ポール・ヴェーヌ/西永良成、渡名喜庸哲訳(岩波書店、2010年)



「私たちの世界」がキリスト教になったとき――コンスタンティヌスという男

 ヨーロッパ世界の根は、キリスト教にはない。ローマ史の碩学が、コンスタンティヌスによる国教化という「起源」の物語を書き直す。一人の男の信仰と資質が、キリスト教という比類ない文化装置を起動した。歴史を輪切りにし、人間が生き死にするリアルな偶然の過程を叙述する。必然の神話を解体する「歴史の方法」試論。