古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

世界は月から上と下の二つに分かれていた

 前年より微分積分の核心にほぼ到達していたニュートンは、ウールズソープ村に帰省するやいなや月の運動の解明にとりかかった。当時まだ支配的だったアリストテレス的自然哲学では、世界を月より上と下の2領域に分け、それぞれが異なる原理で動いていると考えていた。


【『天才の栄光と挫折 数学者列伝』藤原正彦(新潮選書、2002年/文春文庫、2008年)】


天才の栄光と挫折―数学者列伝 (文春文庫)