憎悪が祈りと化す時

 2000年10月29日、理髪店で散髪したあと、ホスニーは、衝突が起きているサラフッディーン門へ出掛け、そこで頭を打ち抜かれて即死した。息子の死にすべての自制を失った母親は、両手を天に掲げ、ほおをなき濡らしながら祈った。「アッラーよ、私の息子を殺したイスラエル兵士の母親にも、同じ苦しみを与えておくれ! 私の心臓を焼き焦がしている、この同じ苦しみを!」(ホスニーアル=ナッジャール、14歳)


【『シャヒード、100の命 パレスチナで生きて死ぬこと』アーディラ・ラーイディ/イザベル・デ・ラ・クルーズ写真/岡真理、岸田直子、中野真紀子訳(「シャヒード、100の命」展実行委員会、2003年)】


シャヒード、100の命―パレスチナで生きて死ぬこと