古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

ジョン・スタインベック の検索結果:

ジョン・スタインベックが生まれた日

今日はジョン・スタインベックが生まれた日(1902年)。1939年、大干ばつと耕作機械によって土地を奪われた農民たちのカリフォルニアへの旅を描いた壮大な作品『怒りの葡萄』出版。作品は賛否両論を引き起こす。1940年、怒りの葡萄がピューリツァー賞、全米図書賞を受賞。 後に映画化。 著作リスト ジョン・スタインベック

我々が捨てる物

我々が捨てる物の山は、使う物よりもはるかに膨大なのだ。 【『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック/竹内真訳(ポプラ社、2007年/大前正臣訳、弘文堂、1964年)】 スタインベック

灰色の雰囲気

奇妙なことだが、一人の人物が生命力と興奮で室内を満たすことがある。そしてその反対の人物もいて、このご婦人もそうだった。エネルギーや楽しさを消し去り、喜びを干上がらせたあげく、そこから何も吸収しないのだ。こうした人々は周囲に灰色の雰囲気をたちこめさせる。 【『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック/竹内真訳(ポプラ社、2007年/大前正臣訳、弘文堂、1964年)】 スタインベック

チャーリー

チャーリーは生まれながらの外交官だ。戦いよりも話し合いを好むが、それも当然で、喧嘩はえらく苦手なのだ。この10年で彼は一度だけ揉め事に巻き込まれたのだが、それは話し合いを拒む犬に出会った時だ。 【『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック/竹内真訳(ポプラ社、2007年/大前正臣訳、弘文堂、1964年)】

ジョン・スタインベック、山田風太郎

… アメリカを求めて』ジョン・スタインベック/大前正臣訳(サイマル出版会、1964年)/竹内真訳より読みやすい。ややリードといったところ。竹内訳の方がいい箇所もある。だがどちらも、なぜか読み終えることができない。スタインベックが経験した事実よりも、文章の方が面白いせいだと思う。何とはなしに、エッセイを書くためにアメリカ大陸を横断する必要はなかったように感じてしまうのだ。でも、いつかまた読むと思う。 68、69冊目+挫折31『人間臨終図巻』山田風太郎(徳間書店、1986年)/下巻…

旅は結婚に似ている。コントロールしようというのが間違いのもとなのだ。 【『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック/竹内真訳(ポプラ社、2007年/大前正臣訳、弘文堂、1964年)】

生き生きとしたアメリカのスケッチ/『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック

…ル周りの窮屈な席からにじり出た。こんな場合にふさわしく、さよならの挨拶は短くて礼儀正しいものだった。 【『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック/竹内真訳(ポプラ社、2007年)】 擦れ違うような一瞬の出会いに情感が通う。祝杯を挙げるのに相応しい人達だ。節度が好ましい距離感を保ち、鮮やかな余韻を残す。人間の善き一面が照らし合う時、平和は出現するのだ。ロシナンテ号は確かに平和だった。 政治と宗教、民族と教育が戦火の原因であれば、そんなものは最初からない方がいいに決まっている。

ジョン・スタインベック

1冊挫折。 挫折4『チャーリーとの旅』ジョン・スタイベック/竹内真の新訳。半分以上読んでいたのだが、265ページで挫ける。国立公園の門番が、熊を警戒するよう促す箇所で読む気が失せた。スタインベックは門番の注意を軽い気持ちで受け止め、愛犬のチャーリーが熊を見るや狂ったように吠え立て、結局トレーラーを移動する羽目になる。まったく馬鹿馬鹿しい限り。出だしは快調なのだが、中だるみの感がある。また、竹内真の訳が妙にツルツルしていて、原文の薫りが抜け落ちてしまっているようにも感じた。機会…

『チャーリーとの旅』ジョン・スタインベック

サイマル出版会の大前正臣訳が長らく絶版となっていたが、ポプラ社から竹内真訳で刊行された。