古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

グレッグ・ルッカ


 1冊読了。


 143冊目『奪回者グレッグ・ルッカ古沢嘉通〈ふるさわ・よしみち〉訳(講談社文庫、2000年)/本日読了。今年はこれで打ち止めか。シリーズ第2作。前作とアティカスの雰囲気が違っていて少々戸惑った。今回は15歳の少女の警護。敵は国特殊部隊SASのチームだ。前半のストーリーがもたつき展開も荒削りだが、それでも面白い。グレッグ・ルッカはまだまだ物語巧者になる余地がある。路線としてはネオ・ハードボイルドになるが、アティカスの心の揺れ具合で好き嫌いが分かれるところだろう。エリカのラストの台詞が泣かせる。ブリジットとの決裂が次作に余韻を残している。何だかテレビドラマ『24』みたいだな(笑)。