ポピュリズムによるナショナリズムの昂揚

 第二は、ポピュリズム現象によるナショナリズムの昂揚だ。
 田中(眞紀子)女史が国民の潜在意識に働きかけ、国民の大多数が「何かに対して怒っている状態」が続くようになった。怒りの対象は100パーセント悪く、それを攻撃する世論は100パーセント正しいという二重図式が確立した。ある時は怒りの対象が鈴木宗男氏であり、ある時は「軟弱な」対露外交、対北朝鮮外交である。


【『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』佐藤優〈さとう・まさる〉(新潮社、2005年/新潮文庫、2007年)】


国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)