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カトリック教会の児童性的虐待、ベルギー被害者らがバチカンを提訴

 ローマ・カトリック教会(Roman Catholic Church)の聖職者による未成年への性的虐待問題をめぐり、ベルギーのカトリック教会で虐待被害に遭った約80人が1日、ローマ法王庁を提訴したと発表した。


 原告団は記者会見で、ベルギーのカトリック聖職者と法王庁には監督下にある司祭や教会職員らによる性的虐待を防げなかった責任があるとして、ベルギー・ヘント(Ghent)の民事裁判所への出廷を求める40ページの召喚状を送ったことを明らかにした。


 一連の虐待問題をめぐり、欧州でカトリック教会を相手取った訴訟が起こされたのは今回が初めて。原告側弁護団によると、原告の数は増え続けているという。


 弁護団のWalter Van Steenbrugge弁護士は、「ローマ法王法王庁のトップだ。司教の任命権を持っている以上、任命した司教が犯した過ちに対する法王の責任を問うことは可能だ。法王自身の過失についての責任も問われるだろう」「法王は、問題に介入し指示を出すことを怠った。このため虐待が継続し、被害が拡大した」と主張した。


 ベルギーでは前年、1950年代以降にカトリック聖職者が500人以上の少年たちに性的虐待を加えていた事実が相次いで発覚した。被害者の多くは現在50〜60代だが、うち13人は自殺している。


AFP 2011-06-02