特殊法人とファミリー企業

 特殊法人(や許可法人)はどんどん子会社(公益法人も含む)、孫会社などを作る。株式持ち合いの関連企業を含めるとファミリー企業は約2000社にのぼる。
 その役職員数は本体を除いて少なくとも100万人と推計される。本体と合わせると150万人である。政府が大半の株を保有している旧特殊法人であるJRやJT日本たばこ産業)などを含めると、関連企業数はさらに1000社以上増え、就業者数も数十万人増加する。
 特殊法人のなかには民間企業をほとんど丸がかえしているものもある。しかも、特殊法人の事業は公益事業や委託業務が多く、特殊法人によって生計を立てている企業は非常に多い。したがって、特殊法人関係の実質就業者数は200万人は下らないはずだ。
 特殊法人は資金調達は思いのままだし、株主に対する事業報告書の開示義務もなければ、経理内容も公開しない。国の財投計画の大半を受け入れて事業を展開し、膨大な下請けを抱える特殊法人は、いうなれば企業の王様だ。製造業を除くほぼ全産業分野に君臨している存在なのである。


【『日本が自滅する日 「官制経済体制」が国民のお金を食い尽くす!』石井紘基〈いしい・こうき〉(PHP研究所、2002年)】


日本が自滅する日―官制経済体制が国民のお金を食い尽くす