古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

バルフォア宣言の背景にユダヤ資本あり

 ユダヤ人は、1000年にわたって、ヨーロッパで生活し、ロシア、ポーランドギリシャ、イタリア、フランス、イギリスなどに分散していた。彼らが唯一保存していたのはその宗教であり、「選ばれた民」という考えだった。……(中略)
 特にローマ教会がキリストはユダヤ人に殺されたと宣言して以来……
 このために
 1290年にイギリスから、1306年にフランスから、1492年にスペインから、1550年にドイツから追放されることになった。


【『リウスのパレスチナ問題入門 さまよえるユダヤ人から血まよえるユダヤ人へ』エドワルド・デル・リウス/山崎カヲル訳(第三書館、2001年/旧版、1983年)以下同】

 西暦135年にはイギリスも、フランスも、米国も、ポーランドも、ロシアも、ドイツも国家としては存在していなかったのだ! それなのに、ユダヤ国家だけは特別扱いされる!
 20世紀のまっただなかで、こんな時代錯誤を真剣に主張するなんておかしなことだ。2000年近い昔に消滅した国家をどんな権利で再建できるのだろう!!

 イギリスの銀行(ロスチャイルド、メイヤー、スペイヤー等の……つまりユダヤ系の)は、第一次世界大戦の戦費を融資してきた。
 イギリスはユダヤ系(シオニスト)銀行に負債をおっており、その支払の一部として、シオニストパレスチナをくれと言っても、反対できる立場にはなかった……

 さてこの時期に第一次世界大戦戦勝国(主としてフランス、イギリス、イタリア、米国)を中心に、国際連盟が作られていた。これら諸国は全て、ユダヤ系金融資本の利害と結びついており、国際連盟は要するに、イギリスの決定を支持することになる……


新版 リウスのパレスチナ問題入門