古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

勝海舟



氷川清話 (講談社学術文庫)

 完全校訂版江藤淳・松浦玲編、未収録談を大量増補。海舟が自在に語る談話の数々。幕藩体制瓦解の中、勝海舟は数々の難局に手腕を発揮、江戸城無血開城に導いて次代を拓いた。晩年、海舟が赤坂氷川の自邸で、歯に衣着せず語った辛辣な人物評、痛烈な時局批判の数々は、彼の人間臭さや豪快さに溢れ、今なお興味が尽きない。本書は、従来の流布本を徹底的に検討し直し、疑問点を正し、未収録談を拾い上げ再編集した決定版。



海舟語録 (講談社学術文庫)

 奔放自在、縦横無尽! 幕末・維新を語り、明治の政局を評する海舟の炯眼と叡智。官を辞してなお、陰に陽に政治に関わった勝海舟。彼は晩年、ジャーナリスト巌本善治を相手に、幕末明治の政情や人物等について奔放に語った。本書では、『海舟餘波』『海舟座談』等として知られるそれらの談話を詳細に検討、日付順に再構成し、海舟の人柄や、その炯眼、叡智を偲ばせる肉声の復元を試みた。『氷川清話』の姉妹編をなす貴重な歴史的証言集。