古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『セックスボランティア』河合香織

衝撃的なタイトルだが、中身は「障害者の性」を扱った極めて真面目なルポ。文章も読みやすい。 竹田さんはビデオでこんな言葉を語っていた。 「介護を受けるってことは僕らにとっては最大の屈辱なんだ。我慢してるよ。生きるためにね」 【『セックスボランテ…

16号整形外科/山田朱織・枕研究所

「枕外来」ってえのが、あるんだってさ。さっきテレビでやってたよ。肩凝りと思い込んでいるが実際は首凝りのケースも多いとのこと。内のかみさんが、ひどい肩凝りで、私が全力を込めても親指が入らないほど。ちなみに私は、生まれてこの方、肩が凝ったこと…

『やっぱり変だよ 日本の営業 競争力回復への提案』宋文洲

フリーライターの前原政之さんが褒めていたので読んでみた。宋文洲(そう・ぶんしゅう)氏は1985年に国費留学生として中国より来日。その後、天安門事件で帰国できなくなり、日本でソフトを開発して会社を興す。ソフトブレーン(株)は東証マザーズに上場し…

『ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争』高木徹

米国民間企業がPR手法を駆使して、国際世論を動かした。いまだに多くの人々が、セルビア人が加害者でムスリム人が被害者だと思い込んでいるはずだ。ミロシェビッチは悪の権化とかね。国際世論を見方にした方が勝つという、戦争の新たな次元を示している。た…

『日経新聞を死ぬまで読んでも解らない 金の値段の裏のウラ』鬼塚英昭

そして、この本を読んでもわからない(笑)。デル・バンコ一族ってえのあ初耳。この連中が世界の金を牛耳っているんだってさ。ただし、著者の推測・推理に過ぎない。「凄いことを書いてやるぞ」と力み過ぎて、わけがわからなくなっている。孫引きも多過ぎる…

『知的好奇心』波多野誼余夫、稲垣佳世子

初版が刊行されたのが1973年というのだから、既に35年の長きにわたって読み継がれている名著。私は20代で一度読んでいる。 「人間はナマケモノなのか?」というテーマで、旧来の「アメとムチ」スタイルを脱却する狙いがある。様々な心理実験のデータを引っ張…

『カムイ伝』はマルクス主義歴史観をそのままマンガ化

永江●『「日本」とは何か』(網野善彦著)で一番面白かったのは百姓の問題。能登の古文書などを調べていくと、百姓=農民ではなかったことが明らかになっていく。これまで考えていたのとまったく違う百姓像が見えてくる。井上ひさしや永六輔などリベラルな戦…

池田信夫氏 vs buyobuyo氏の顛末

先日、「はてなブックマークとみのもんたは似ている」を書いたところ、池田氏から批判されているbuyobuyo氏ご本人からコメントを頂いた。 コメント欄で対話を試みたが、どうも話が噛み合わない。私が池田氏に賛同したのは、「ブックマークのコメントに『死ね…

ポール・ポッツの番組が今晩放送

先日紹介したポール・ポッツが、今晩の「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ系列 19:57〜20:54)で放送される。

パタパタくん

サンウエーブのテレビCMが耳から離れない(笑)。個性的な声と変拍子とが相俟って、パタパタ地獄に陥りそうだ(笑)。それにしても、誰が歌っているんだろう? サンウェーブCM「パタパタくん」の変拍子を探る

iPhone、ソフトバンクモバイルから登場 ドコモは「残念」とのコメント

CNET Japan

はてなダイアリー:文字を大きくして等幅フォントにするCSSコード

知り合いに教えてもらった。新聞の文字も大きくなっている昨今、小さな文字だとお年寄りは読めないことだろう。スタイルシートのコードは以下―― H2 { font-weight: bold; font-size: 90%; } H3 { font-weight: bold; font-size: 100%; } div.main { font-siz…

はてなブックマークとみのもんたは似ている

池田信夫氏がはてなへの苦情を綴っている。 ネット規制よりもユーザーによる制裁を 私は全面的に賛成だ。Web上には「群衆の中から石を投げる」ような手合いが多い。多分、会社や学校などで自分の意見も言えないような連中が、ストレスまみれとなった挙げ句に…

『自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』佐藤幹夫

・『消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ』高橋和巳 ・『累犯障害者 獄の中の不条理』山本譲司 ・『自閉症裁判 レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』佐藤幹夫・『永山則夫 封印された鑑定記録』堀川惠子 ・『オープンダイアローグとは何か』斎藤環著…

『自分自身への審問』辺見庸

なぜこんなことを言うのか。変な話ですが、〈見る〉あるいは〈視る〉、〈診る〉、〈視認する〉、〈目視する〉、〈監視する〉、〈観察する〉、〈視察する〉という言葉と行為に、ぼくは病前から朧(おぼろ)に怪しいもの、何だか不遜なもの、特権的なもの、優…

『いまここに在ることの恥』辺見庸

無神論者であることを白状しながら『自分自身への審問』という著作を出し、次にあたかも武士道を思わせるこのタイトルである。マルクス・レーニン主義者であることを払拭したいのだろうか? 「一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う」という。一人がでたらめを語ると…