子どもたちに国際援助を行う非政府組織(NGO)セーブ・ザ・チルドレンは23日、カダフィ政権軍と反体制派の戦闘が続くリビアで、10歳未満の少女を含む子どもたちが性的暴行を受けている実態を明らかにした。
同団体は、反体制派の拠点都市ベンガジにある6カ所の避難民キャンプで、約300人の子どもらを対象に聞き取り調査を実施。過去4週間の間に、ラスラヌフやアジュダビヤ、ミスラタの各地で、性的暴行を受けたり、殺害の現場を目にしたとの報告を受けた。
調査を行ったマイケル・マールト氏によると、子どもたちやその家族らは「兵士」が暴行を行ったと話しているものの、同団体は政権軍と反体制派のどちらの兵士かは明らかにできないとしている。
アジュダビヤの戦闘から逃れてきた母親らは、4〜5人の10代の少女が誘拐され、4日間監禁された状態で性的暴行を受けたと証言。さらに同じアジュダビヤで、8歳の少女が10歳の姉やほかのきょうだいの目の前で性的暴行を受けたという報告もあった。
マールト氏は、性的暴行の事実は確認できていないとしながらも、事件には一貫性があると指摘。「キャンプで聞く話は非常によく似ている。そのため、(性的暴行は)事実だと確信している」と述べた。
また同団体によると、暴力の対象は子どもだけでなく大人にも及んでおり、複数の子どもが自分たちが暴行される前に、父親が殺害され、母親が性的暴行を受けるのを目撃したと話しているという。
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