IAEA理事会:「イスラエル核」議題に…91年以来初

 国際原子力機関IAEA)の6月定例理事会が7日、開会した。イランの核開発問題などに加え、事実上の核兵器保有国とみられているイスラエルの「核能力」についても、92年以来初めて理事会の議題になった。
 パレスチナ自治区ガザ地区に向かった支援船団をイスラエル軍が急襲、多数の死傷者を出した事件を受け、イスラム諸国を中心に反イスラエル機運が高まっていることもあり、核を巡るイスラエルへの風当たりは一層強まりそうだ。
 イスラエルの同盟国・米国は、イスラエルの「核能力」について議題とすることに「留保」の姿勢を示したが、議題からの削除は求めなかった。
 イスラエルの核問題では、昨年9月のIAEA年次総会で同国に核拡散防止条約(NPT)加盟を求める決議が採択されている。理事会ではこれを受ける形で、加盟国から意見を聴取する。ただ、決議など具体的な動きは予定されていない。
 一方、天野之弥ゆき(や)事務局長は理事会冒頭の演説で、イランが引き続き、ウランの濃縮度を約20%に高める活動を拡大していると指摘。イランに対し、安全保障措置(査察)への一層の協力を呼び掛けた。事務局長は先月末の定例報告で「秘密裏に核弾頭開発を続けている可能性」に再び強い懸念を示していた。


毎日.jp 2010-06-07