『ビアフラ物語 飢えと血と死の淵から』フレデリック・フォーサイス/篠原慎訳(角川選書、1982年)



ビアフラ物語 飢えと血と死の淵から

 ビアフラ動乱は私が小学生から中学生にかけての出来事だったと記憶している。そのときフォーサイスは戦場にいてこの悲劇を目撃し、ジャーナリストとして国際社会に虚しく訴えていた。欧米諸国の植民地経営に関する無責任さに怒りを感じていたのだと思う。そのため彼は後年私財を投じてクーデターを計画、傭兵を雇い武器を調達し、これからというところで官憲に見つかり計画は頓挫。その代わりに『戦争の犬たち』を書いた、という逸話はあまりに有名。
 そういうわけで、ビアフラ物語はそれ単独で読むよりは『戦争の犬たち』を読んだ後に読むとさらに理解が深まる。はるか昔に絶版となっているため今は古書としてしか入手できないと思うが、戦後のアフリカ史、欧米の植民地政策史を語る上でも重要なエピソード。


俊(とし)



戦争の犬たち (上) (角川文庫) 戦争の犬たち (下) (角川文庫)