古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『われら』ザミャーチン/川端香男里訳(講談社、1970年/岩波文庫、1992年)



われら (岩波文庫)

 20世紀ソヴィエト文学の「異端者」ザミャーチンの代表作。ロシアの政治体制がこのまま進行し、西欧の科学技術がこれに加わったらどうなるか、という未来図絵を描いてみせたディストピア小説1920年代初期の作だが、最も悪質な反ソ宣伝の書として長く文学史から抹殺され、ペレストロイカ後に初めて本国でも公刊された。


 尚、『ロシア 3/集英社ギャラリー「世界の文学」15』(集英社、1990年)にも収録されている。