『脳が語る科学 養老孟司対談集』養老孟司〈ようろう・たけし〉(青土社、1999年)。冒頭は中沢新一との対談。養老が「新しい歴史教科書をつくる会」からの誘いを断った旨を語っている。両者ともに「教科書なんぞどうでもいい」という考え方が共通している。戦後教育の罠を汲み取っていない時点で養老の政治的スタンスは「無責任なリベラル」と考えてよさそうだ。この人は実に頭がよくて、政治的な臭いを見事なまでに隠し通している。90年代後半で中沢と対談をするという行為にも驚かされる。オウム真理教の教義を補強した人物なのだから。同時に『脳が語る身体 養老孟司対談集』も刊行されているが、池田清彦などが目につく程度か。総じて共著作品を見ると左派系が多い。
小山裕史
『新トレーニング革命 初動負荷理論に基づくトレーニング体系の確立と展開』小山裕史〈こやま・やすし〉(新訂版、1994年/講談社、1991年)/かなり専門的な内容で1/3ほどで挫けた。自転車のペダリング~大転子ウォーキング~ケトルベルを実践してきた経験から初動負荷理論が正しいことは理解できる。小山は負荷が持続するトレーニングは全て否定しており、その最たるものがチューブトレーニングだ。ビックリした。リハビリでもチューブトレーニングは効果があるとされている。投擲(とうてき)などの運動は初動負荷だが、果たしてロッククライミングなどはどうなんだろう? 最も大きな疑問はマシンに依存せざるを得ない点である。自然な動きで行うことのできるトレーニングを自分で模索する。
『「奇跡」のトレーニング』小山裕史〈こやま・やすし〉(講談社、2004年)/有名人をズラズラ並べて自慢するだけの薄気味悪い本だ。理論に自信がないのか、はたまた自分を大きく見せようとしただけなのかは判らず。自画自賛が病的なレベルで騒がしい人物である。巻末のトレーニング法は参照の価値あり。
『復讐の毒鼓』MEEN原作:BAKEDOO作画
韓国漫画。私はピッコマで読んだ。絵は個性があっていいのだが、陰惨ないじめシーンが多く、ストーリー展開が遅い。致命的なのはタイトルを「毒鼓(どっこ)」としていることで、正しくは「どっく」と読む。涅槃経に「毒鼓の縁」が説かれている。同じ韓国漫画『ゴッド オブ ブラックフィールド』は生まれ変わりという設定になっているが、本作は双子の弟がいじめられた兄の復讐を果たす内容で、強い変身願望が窺える。女性の整形手術が当たり前になっている韓国文化も根っこは同じだろう。
清水ともみ
清水ともみ著『私の身に起きたこと とあるウイグル人女性の証言』と『命がけの証言』を必読書に。『私の身に――』はウェブ上でPDFファイルが公開されているが、これは是非とも買っていただきたい。清水ともみの創作を支援することが、ウイグル人を守ることにつながると確信するためだ。レヴェリアン・ルラングァ著『ルワンダ大虐殺 世界で一番悲しい光景を見た青年の手記』を読んで私の人生は一変した。なぜフツ族の叫び声が私の耳に届かなかったのかと煩悶・懊悩する日々が続いた。中国共産党によるウイグル人大虐殺もまた同じである。しかも現在進行形で強姦・拷問・内蔵搾取が平然と行われているのだ。今隣国で暮らす我々が無知であれば、それは虐殺に加担したことになろう。
Bloggerのクイック編集ができない
数日前からBloggerのクイック編集ができなくなった。該当ページの編集画面が開かないため、管理画面のトップページから検索するのだが、記事タイトルで検索してもヒットしないページがある。例えば瀬島龍三関連など。いくらページ数が多いとはいえ検索できないのはおかしい。ひょっとするとGoogleが検閲を行っている可能性もある。念の為にライブドアとFC2のブログを用意したが設定が面倒で手間取っている。AdSenseのIDがあるので無料ブログでも広告はつけられると思う。少なからず小遣い程度の収益はあるので、ダメな場合はサーバーを借りてWordPressで公開する予定だ。
9月5日:編集可能となった。ただし「新しいBlogger」の画面となる。
過去ログデータ
今日現在でブクログ登録本は1367冊、古本屋の殴り書きの公開ページは4158ページとなる。あまりにも多くて整理のしようもない。