古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

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生産性の追及が小さな犠牲を生む/『知的好奇心』波多野誼余夫、稲垣佳世子

・波多野誼余夫、稲垣佳世子 資本主義という運動会では、皆が皆走り回っている。いや違うな。ともすると、競争原理という言葉が合理を象徴しているように見えるが、実際はもっと残酷だ。足の遅い者が落伍する仕組みなのだから。つまり、資本主義は鬼ごっこなのだ。 鬼となった連中には、漏れなく貧しい生活と苛酷な労働が与えられる。労働の対価は正当に評価されることなく、余剰価値は誰かがかっさらってゆく。多分、高額納税者の奴等だ。あいつらは、国家予算を割り当てられる恩恵に浴しながらも、労働者から平然…