古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『大乗とは何か』三枝充悳(法蔵館、2001年)



大乗とは何か

 釈尊の「苦」から生まれた仏教は、どのようにして世界宗教である「大乗仏教」へと変貌したのか。一人のさとりに始まり、一切衆生の救済に向かった大乗の歴史を、今なお広い信仰を集める多様なほとけや、般若経を中心とした経典群をもとにあざやかに読み解く三枝仏教学の精華。

悪質なマンション勧誘急増 暴力や拘束で契約を強要

 暴力や長時間の拘束などで契約を強要されたなどとする悪質なマンション勧誘が急増していることが25日、国民生活センターの調査で分かった。同センターは消費者に注意を呼び掛けるとともに、消費者庁を通じて国土交通省などに宅地建物取引業法宅建業法)改正の検討を要望した。
 2009年度に同センターに寄せられたマンション勧誘に関する相談は、前年度比22%増の約5300件で、05年度以降、年々増加。「車でひき殺すと言われた」「やむなく会って勧誘を断ったら暴力を振るわれた」「モデルルームで朝から15時間にわたり拘束された」など、暴力や強迫、長時間の拘束による勧誘の事例が目立っている。
 また「水回りの点検」「ライフプランの提案がある」などとうたい、販売目的や業者名を明らかにしないケースも多い。


47NEWS 2010-11-25

金融はギャンブルだ

 金融はギャンブルとしてしか理解できないし、ギャンブルは金融の一形態としてしか理解できない。


【『ギャンブルトレーダー ポーカーで分かる相場と金融の心理学』アーロン・ブラウン/櫻井祐子訳(パンローリング、2008年)】


国家の目的は自己保存

佐藤●国家の目的は何かというと、自己保存なんです。そのためには国民から富や労働力を収奪しなければならない。国民に対して福祉という優しさを示すのも、ある程度、国民に優しくないと国民が疲弊して収奪できなくなるからです。金融面での規制を緩和して起業を促したのも、新たな収奪の対象をつくりだすという側面があったといっていいでしょう。小泉政権における新自由主義的な経済政策も、新たに富める者をつくりだして収奪するためだといえます。


【『ナショナリズムという迷宮 ラスプーチンかく語りき』佐藤優魚住昭朝日新聞社、2006年/朝日文庫、2010年)】


クロード・レヴィ=ストロースが生まれた日


 今日はクロード・レヴィ=ストロースが生まれた日(1908年)。構造主義の祖とされ、彼の影響を受けた人類学以外の一連の研究者たち、ジャック・ラカンミシェル・フーコーロラン・バルトルイ・アルチュセールらとともに、現代思想としての構造主義を担った中心人物のひとり。



はじめての構造主義 (講談社現代新書) レヴィ=ストロース入門 (ちくま新書) レヴィ=ストロース講義 (平凡社ライブラリー)


悲しき熱帯〈1〉 (中公クラシックス) 悲しき熱帯〈2〉 (中公クラシックス) 野生の思考

シュテファン・ツヴァイクが生まれた日


 今日はシュテファン・ツヴァイクが生まれた日(1881年)。第一次大戦中、ロマン・ロランらともに反戦平和と戦後の和解に向けた活動に従事。ナチス・ドイツオーストリアを併合すると同時に亡命生活。英・米・伯へ移住。1942年、第二次大戦に絶望し自ら生命を絶った。


マリー・アントワネット 上 (角川文庫) マリー・アントワネット 下 (角川文庫) ジョゼフ・フーシェ―ある政治的人間の肖像 (岩波文庫 赤 437-4) 人類の星の時間 (みすずライブラリー)


ツヴァイク全集

フリードリヒ・エンゲルスが生まれた日


 今日はフリードリヒ・エンゲルスが生まれた日(1820年)。若い頃より活動的で、正義感と勇気があり、終生マルクスの誠実な友人であった。病にあって苦しんだ死の間際まで、周囲への思いやりと闊達なユーモアを欠かさなかったエンゲルスは、酒が大好きな大男でもあった。



空想より科学へ―社会主義の発展 (岩波文庫 白 128-7) 共産党宣言・共産主義の諸原理 (講談社学術文庫) フォイエルバッハ論 (科学的社会主義の古典選書)

ウィリアム・ブレイクが生まれた日


 今日はウィリアム・ブレイクが生まれた日(1757年)。ロック・グループ、ドアーズのバンド名もブレイクに由来する。これはオルダス・ハクスリーの本から影響を受けていたジム・モリソンの提案によるもの。アルフレッド・ベスターの『虎よ、虎よ!』は、ブレイクの詩『虎』に由来している。


ブレイク詩集―無心の歌、経験の歌、天国と地獄との結婚 (平凡社ライブラリー) 対訳 ブレイク詩集―イギリス詩人選〈4〉 (岩波文庫)