ヨランド・ムカガサナが『知ることを恐れてはならない』の中で明らかにしたフランス・ルワンダ関連の年代記を読むと、ジャン・クリストフ・ミッテランの果たした役割に気がつく。ジャン・クリストフはミッテラン元フランス大統領の息子で、「パパマディ」というあだ名がついている(訳注:Papamadi=Papa m'a dit「パパが言ってたよ」の意)。彼は1983年にはすでに歴史の流れに、つまり、フツ族の利益に沿った流れに影響を与えていた。ルワンダの、やはり大統領の息子であり、無二の親友であったジャン・ピエール・ハビャリマナと密接な関係にあったからだ。そして、1990年6月にはフランソワ・ミッテランがラボールにて「アフリカ諸国の民主化、ことにルワンダの民主化」を呼びかける宣言を発表したにもかかわらず、フランスは同年10月5日、当時の政権を支持する作戦を計画した。
「これがやがてノロワ・オペレーションとなる。このオペレーションの目的は、ルワンダ軍を支持して、ツチ族が帰国できないようにすることだった。武器がルワンダに渡り、フランス兵はルワンダ兵を訓練した。このルワンダ兵が1994年のジェノサイドを引き受けることになる。フランスは公式には1993年にルワンダから引き上げる。しかし、武器の調達はそのまま継続され、フランス兵は民間人としてルワンダに残った」
アラスター・グレイ、マイケル・クローネン
1冊挫折、1冊読了。
挫折91『哀れなるものたち』アラスター・グレイ/高橋和久訳(早川書房、2008年)/『一九八四年』の訳が素晴らしかったので高橋和久訳出の別作品を読みたくなった。ところが、クリシュナムルティと取り組むことになってしまったので後回しにせざるを得ない。そのうち再読する予定。まだ数ページしか読んでいない。
128冊目『キッチン日記 J.クリシュナムルティとの1001回のランチ』マイケル・クローネン/高橋重敏訳(コスモス・ライブラリー、1999年)/クリシュナムルティ5冊目。著者は、クリシュナムルティの著作と出会い、世界を股にかけて講話に馳せ参じ、遂にクリシュナムルティの料理人となった人物である。興味深いエピソードが多数紹介されており、またクリシュナムルティの周辺がよく窺える内容となっている。デヴィッド・ボームとの会話も登場。圧巻は何といっても逝去に至る件(くだり)だ。活動的だったクリシュナムルティが静謐の中でこの世を去る。死の十日前に記録されたメッセージは実に辛辣極まりないもので、誰一人として彼の話を理解できた者はいなかったことを力説した。全体的には「クリシュナムルティ小噺集」といった趣で、キリスト教や共産主義を揶揄するジョークが多い。それにしても何と巨大な人物なのだろう。
Lullaby:The UNICEF Anthem/子守り歌:ユニセフ讃歌
右側のタイトルは直訳したもの。Kちゃん、こういう写真を目指せ。
「かへ」原作:藤井組/作画:山本揚志
泣いた……。