古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

2009-02-26から1日間の記事一覧

ガンディーはカースト制度の信奉者であった/『不可触民の父 アンベードカルの生涯』ダナンジャイ・キール

歴史は粉飾される。目一杯化粧を施し、ロンドンブーツを履き、更に竹馬に乗ることも珍しくない。嘘と欺瞞と修正主義がセットメニューになっている。歴史とは権力者の都合次第で書き換えられる物語だ。 ガンディー、アンベードカルは全く異った形で不可触民解…

『歓喜の街カルカッタ』ドミニク・ラピエール/長谷泰訳(河出書房新社、1987年)

歓喜の街カルカッタ(上) 歓喜の町カルカッタ(下) 『パリは燃えているか?』の著者が、マザー・テレサの国インドで体験した、愛とヒロイズムの大型ノンフィクション。 この街には、西欧の豊かな町のどこよりも、ヒロイズム、思いやり、そして喜びと幸福が…

「同じ列車に乗ることはない」SION

YouTubeで偶然見つけた歌手。福山雅治が熱烈なファンだってさ。度肝を抜く声は、まるでトム・ウェイツが浪曲を唸っているような印象。曲調がどことなくソ連のウラジミール・ヴィソツキーに似ている。妙に後を引く不思議な声だ。 SION(シオン)

世界の金融システムは実質的に崩壊した=ソロス氏

著名投資家のジョージ・ソロス氏は20日、世界の金融システムは実質的に崩壊した、とし、危機が短期間で解決する可能性は見えていない、と述べた。 ソロス氏は米コロンビア大学で、動揺は大恐慌時よりも大きい、との見方を示し、現状をソビエト連邦の崩壊に例…

S・J・ローザン

1冊読了。 29冊目『ピアノ・ソナタ』S・J・ローザン/直良和美〈なおら・かずみ〉訳(創元推理文庫、1998年)/シェイマス賞なんてのがあったんだね。さほど期待はしていなかった。表紙がどことなく『A型の女』(マイクル・Z・リューイン)を思わせた。物語…