古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

辺見庸


 1冊挫折。


 挫折92『私とマリオ・ジャコメッリ 〈生〉と〈死〉のあわいを見つめて辺見庸〈へんみ・よう〉(NHK出版、2009年)/半分ほど読んで中止。これは後でまた読む予定。クリシュナムルティに取り掛かっていて、それどころではなくなってしまった。ちょっと鼻につく文章が気になる。

真の勇気

「それは勇敢だな」
 ある晩、雪の小道で養父リュックにばったり出くわした。私が、この冷え切った暗闇を歩きながら幽霊を追い払おうとしていたのだと打ち明けると、リュックはこう言った。
「そうさ、怖がらないことが勇気なんかじゃない。恐怖に耐え、苦しみを受け入れることが勇気なんだよ」


【『ルワンダ大虐殺 世界で一番悲しい光景を見た青年の手記』レヴェリアン・ルラングァ/山田美明訳(晋遊舎、2006年)】


気づきは炎のようなものだ

「いったんはじめられ、正しい環境を与えられると、気づきは炎のようなものです」 クリシュナムルティの顔は生気と精神的活力で輝いた。「それは果てしなく育っていくことでしょう。困難は、その機能を活性化させることです」


【『私は何も信じない クリシュナムルティ対談集』J.クリシュナムルティ/大野純一訳(コスモス・ライブラリー、2000年)】


本覚論の正当性/『反密教学』津田真一