世俗化論のわすれもの……ひとつのスケッチ

 社会の中で確立した地位を占める伝統宗教は、すべて、その運営や取り決めを制度化する傾向があり、その活動や諸関係は硬直化する傾向がある。制度や硬直化といった過程が生じるのは、安定した文化の中では人間は自らのやり方を過去に照らして正当化しようという傾向を明らかにもつことによると思われる。伝統は、特定の取り決めに関する知識と安全性を確保する標準となる。伝統は、社会的には明らかに年長者のの支配と結びつく。(ブライアン・ウィルソン(中野毅・栗原淑江訳)『宗教の社会学 東洋と西洋を比較して』法政大学出版局


Essais d’herméneutique