私は、「若いヤツらを縛りつけろ」と言いたいのではない。「個性は伸ばすものではなく、勝手に伸びるものだ」ということを私は言おうとしている。
言い換えるなら、「勝手な行動は許さん」「黙って指示に従え」という圧力を受けながら、それでもなお勝手な行動を取り、指示に従わない個性だけが本物の個性だというわけだ。さらに言い換えるなら「周囲の人間に伸ばしてもらったり、教育プログラムに育ててもらったようなものは個性とは呼ばない。個性はあらかじめ備わった天性であって、むしろ、周囲の人間による妨害の中でこそ伸びるものだ」と言っても良い。