宇沢弘文


 1冊読了。


 4冊目『自動車の社会的費用宇沢弘文〈うざわ・ひろぶみ〉(岩波新書、1974年)/素晴らしい公開授業といった内容。自動車と道路を通して社会コストの仕組みを解き明かしている。示されているデータは古いものの、それによって宇沢の指摘が鋭さを失うことはない。何も増して行間のそこここに交通事故や環境破壊への怒りが滲み出ている。学問に血を通わせるのはこうした態度なのだろう。高度成長期において自動車産業および自動車保有者が政治的恩恵を被ってきた経緯がよくわかる。