今日はフィリピン独立の英雄ホセ・リサールが処刑された日(1896年)。処刑前日の夜、妹に遺言となる詩「我が最後の別れ」を手渡した。/さようなら、愛する祖国、太陽に愛された地、/東海の真珠、我らが失楽のエデン!/おまえに喜んで捧げよう、この哀しくやつれた命を。/たとえもっと輝かしく、みずみずしく、華やいだ命だったとしても、/やはりおまえに捧げよう、おまえのために捧げよう。/戦場で死にものぐるいで闘い、/ためらいも後悔もなくおまえに命を捧げる人々もいるのだ。/死ぬ場所は関係ない。殉死の糸杉、勝利の月桂樹、敗北の白ゆり、/刑場か荒れ野か、戦場か苦難か、/どれも同じだ。祖国と家族のためなのだから。/わたしは死ぬのだ。この空が色づき、/闇の黒衣をおしやり、ついに一日が始まる時に。/もし、おまえの夜明けを染めるくれないが要るのなら、/日の出のその時わが血を注ぎ、まき散らすがいい。/そしてその清新な光でわたしの血を金色に輝かせてほしい。