りそな株でボロ儲けした外国人投資家

 そこへ(※2003年)5月中旬、福音がもたらされた。粉飾決算が露呈して、自己資本比率(総資産=総貸出額に占める自己資本の割合)が業務停止命令を受ける水準を下回ることが判明した「りそなホールディングス」を、政府が一時国有化して救済する方針を発表したのである。
 これで日本の金融システムの「安定」が図られたとのアナウンスが金融界に流れ、ここから、外国人投資家が高レベルの日本企業の株を買う動きが続くことになる。これによって、わが国の株式市場は一時の危機的状況から脱することができたものの、それと引き替えに、主導権を投機筋に完全に明け渡すことが決定的になってしまったのである。
 その投機筋に株式の購入資金を実質的に提供したのが、実は日本政府であった。政府が円高是正の為替介入を行っていた03年1月から04年3月までにおいて、外国人投資家による日本企業株の売り買いは総計14兆8000億円にもおよんで、買いが売りを上回る「買い越し」となっている。外為市場に投じた35兆円以上もの介入資金が、株式市場に還流してきていたのである。超巨額な「円高介入」によって投機筋は、莫大な円資金と、大量の優良日本企業株という実弾を手にすることに成功したはずである。


【『「お金」崩壊』青木秀和(集英社新書、2008年)】


 ま、小泉純一郎からのプレゼントといってよい。小泉本人も儲けたという噂がある。


「お金」崩壊 (集英社新書 437A)