守護霊と輪廻転生は相容れない概念

 要するに現在「守護霊」と呼ばれているものは、死んだ人間の魂が生きている人間に対して何らかの意味を持つというだと考えてよいでしょう。ただ、もうお気づきかと思いますが、これは先に触れた輪廻転生とは、そもそもまったく相容れない概念なのです。生まれ変わりを肯定するならば、「輪廻した」つまり死んだ瞬間にその人は同じ時間に世界のどこかで生まれ変わっているのですから、霊魂がそこにうろうろしているわけがありません。これほど明らかに矛盾した話なのに、なぜ誰も疑問を抱かないのでしょうか? だいたい、江原啓之氏の番組に登場する芸能人にはなぜか前世が武士の人が多いんですが、武士身分は、たとえ一番数の多かった江戸時代においてでも、せいぜい日本の人口の1割程度だったということくらい、多少歴史が好きな人ならば当然知っていることで、変だと思いませんか。なぜ、たとえば「あなたの前世は賤民です」「江戸時代の被差別民です」と言わないのでしょう。それではウケない(相手が喜ばない)からではないでしょうか。


【『スピリチュアリズム苫米地英人〈とまべち・ひでと〉(にんげん出版、2007年)】


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