古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

『世紀の空売り』マイケル・ルイス/東江一紀訳(文藝春秋、2010年)



世紀の空売り

 世界中が、アメリカ発の住宅好況に酔っていた2000年代半ばそのまやかしを見抜き、世界経済のシステム自体が破綻するほうに賭けた一握りのアウトサイダーたちがいた。難攻不落の鉄壁のまやかしを演出するのは、ゴールドマン・サックスリーマン・ブラザーズなどの投資銀行ムーディーズなどの格付け機関に、米国政府。彼らに挑んだその大相場を人は、「世紀の空売り」と呼んだ。『マネー・ボール』を超えた痛快ノンフィクション。