古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

目をえぐり取られ、耳をそがれ、手足や性器を切断されたチェチェン人の遺体

『そうだったのか! 現代史』池上彰

 ・ソ連がアフガニスタンを侵攻するようにアメリカが誘導した
 ・目をえぐり取られ、耳をそがれ、手足や性器を切断されたチェチェン人の遺体
 ・湾岸戦争では800トンに上る劣化ウラン弾が使用された

チェチェンの伝統「血の報復の掟」

 武装集団の多くは女性でした。チェチェン紛争で夫を失った未亡人たちが多数参加していたのです。女性たちは全身黒ずくめで、腰に自爆用の爆弾を巻いていました。自爆覚悟で、チェチェンでの悲劇を世界に知らせようとしたのです。(※モスクワ劇場占拠事件)


【『そうだったのか! 現代史 パート2』池上彰ホーム社、2003年/集英社文庫、2008年)以下同】

 チェチェン側の死者のほとんどは、ロシア軍による無差別爆撃の犠牲者です。さらに、ロシア連邦軍の「ゲリラ掃討作戦」の名の下に、住民が突然自宅からロシア連邦軍に連行され、そのまま行方不明になったり、死体で発見されたりするケースが多発しています。行方不明になったチェチェン人男性は2000人にも達するといいます。(中略)
 2002年6月には、チャンカラという町のロシア軍駐屯地付近で、地中から50人ほどのチェチェン人の遺体が発見されました。遺体は、目をえぐり取られ、耳をそがれ、手足や性器を切断されていました。
 チェチェンゲリラの情報を集めるため、ロシア連邦軍の兵士が、一般市民を拷問することは日常茶飯事となっています。


そうだったのか! 現代史 (集英社文庫) そうだったのか!現代史〈パート2〉 (集英社文庫)