アカデミーの原点

 アカデミーは教えるものと学ぶものとが、即ち教師と学生とが、生活を共にし、研究を共にする共同体であった。共に学びつつ共に生きる社会であった。教師は学ぶことによって教える。学問をどこからか「仕入れて」くるのでは、大学の教育にはならない。借りものの学問には、学生を教育する力はない。絶えず学びながら、自らの学問をつくり出しながら、その「学ぶということ」を学生に教える場所が、大学である。研究は大学に不可欠だが、より根本的なのは、教師の教育への意志、あるいは教育に対する責任の意識である。それの欠けたところには、大学はないのである。


【『教育の再生をもとめて』林竹二筑摩書房1984年)】


教育の再生をもとめて―湊川でおこったこと