古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

真の懐疑は精神の成熟を示すものである

 純粋に懐疑に止まることは困難である。ひとが懐疑し始めるや否や、情念が彼を捕えるために待っている。だから真の懐疑は青春のものでなく、むしろ既に精神の成熟を示すものである。青春の懐疑は絶えず感傷に伴われ、感傷に変ってゆく。


【『人生論ノート』三木清創元社、1941年/新潮文庫、1954年)】


人生論ノート (新潮文庫)