古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

資本主義社会では「票」が「株」に追随する


「近代」は、中央銀行制度・貨幣経済普遍化・大規模工場制産業・国民国家を主要な基礎とする資本主義のことです。少し話は変わるのですが、私は常々「これはひょっとしてサギか?」と感じていたことがあります。我々は民主主義体制下で一人一票の投票権を与えられておりますが、これは政治家を選出する場合のみであり、経済界においては、企業のトップ人事を決定するのに決して一人一株ではない、ごく一握りの人間(財閥)が「投票権」を独占している、という仕組みです。そして経済界(財閥)の意向が政治家を左右できるので、資本主義体制の元では必然的に民主主義の力が削がれているのではないか、ということです。(あっしら)