認識したものだけが世界である

リアルな現実世界を完全に認識することはできない


「認識したものだけが世界である」という考え方は夢を実現させるときにとても大事なものです。これはつまり「認識が変われば世界が変わる」ということを意味するからです。
 多くの人が考えている「リアルな現実世界(物理的現実世界)というものは実際には認識不可能です。そして、認識不可能なものとは、存在しないのと同じことです。あるのは一人ひとりの脳の中にある認識した世界だけです。
 この認識こそが世界だとすると、脳が認識するのは情報なので、世界とは情報であると言うことができます。
 こんなふうに考えてみましょう。
 私たちはリアルな物理的現実世界(「R」と呼びます)を見たり聞いたり触ったりしていると思っているかもしれません。しかし、実際にはRのほんの一部分しか認識していませんし、そもそも認識したものですらRとは違ったものです。
 たとえば、走っている車が見えたとします。あなたが見た車はあなたが認識したときにはもうそこにはありません。すでに数ミリか数センチかはわかりませんが、あなたが見た位置からは前進しています。
 車の位置からあなたの目に光が届くまでの時間のタイムラグと、神経内を情報が通って車と認識するまでのタイムラグがあり、そのあいだも車は動いているので、Rの車とあなたが認識した車とはほんのわずかながらずれがあるわけです。
 ということは、Rとあなたが認識している世界ととはどうしてもずれが生じてしまうことになります。このあなたが認識している世界をRと区別して、R'と呼ぶことにします。
 このR'は情報ですから、書き換えが可能です。洗脳や催眠は手法は異なりますが、このR'を書き換えることが目的です。
 R'が書き換え可能ということは、世界の認識や捉え方、世界観を変えるだけで現実世界を変えるのと同じ効果が生まれるということになります。


【『夢をかなえる洗脳力』苫米地英人〈とまべち・ひでと〉(アスコム、2007年)】


夢をかなえる洗脳力