古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

消える言葉、残る言葉


 初七日を済ませた頃、長男に自主勉強としておじいちゃんのことを書いたら、と薦めた。そんな哀しいことをなぜと問う彼に、それが人間にできるいちばんすてきなことだからと答える。言葉があるから、ぼくたちは今はいない昔の人の教えを受けることができるし、きっと会うこともないだろう遠い国の人の思いを知ることもできる。(小橋昭彦)