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「ブラックボックス」仕組み債、手数料が金利上回る−RBSなど組成

 英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)や米JPモルガン・チェース、英バークレイズが組成した一部の仕組み商品で、金利よりも販売手数料が高くなる現象が起きている。不透明なこうした金融商品の販売には監督当局も厳しい監視の目を光らせている。
 RBSは今月15日、3カ月物のリバース転換社債を販売するブローカーの手数料率を2.75%としたが、これは2.56%の利回り見通しを上回った。目論見書で明らかになった。また、JPモルガンが先月に設定したシティグループ株に関連する同年限のリバース転換社債の手数料率は5.25%で、これも金利の5%を超えた。バークレイズが手掛けた商品では手数料率が利率の2%と同水準だった。
 USトラスト(ニューヨーク)で仕組み債販売を監督した経歴を持つデュラジ・テース氏は、リバース転換社債で販売手数料が利回り見込みを上回るのは「めったにない」と指摘する。ブルームバーグの集計データによると、米国で5月に販売された同仕組み債は4億6000万ドル(約412億円)相当で、公表された手数料は半年で平均2%だった。
 同氏は「顧客が期待できるリターンを販売手数料が上回るのは考えられないように思われる」と指摘し、「リターン見通しを上回る手数料を支払うとすれば、そうした社債はアドバイザーとして勧められない」と付け加えた。
 米金融取引業規制機構(FINRA)はリバース転換社債を含む仕組み債の販売を優先検査対象としている。3月1日のブローカー向け書簡で明らかにした。
 RBSJPモルガン、バークレイズの広報担当者はいずれもコメントを控えた。
 リバース転換社債は一般的に金利が通常の社債を上回る。満期になると参照銘柄としている株式で償還され得るこの仕組み債を購入するリスクは、ダウン・アンド・インと呼ばれるノックイン・オプションが同証券に組み込まれていることだ。このオプションは取引所で公式に取引されないため、コンピューターモデルがなければ評価が困難だ。
 キャボット・マネー・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ウィリアム・ラーキン氏は、RBSの米アルコア株に連動するリバース転換社債は通常の社債よりも金利が良いとした上で、「いろいろと組み込まれたブラックボックス商品を買うよりも、普通の社債を購入すれば決まった期間に決まった金利を得られる」と話している。


ブルームバーグ 2010-06-24