2冊読了。
77冊目『チャイルド44 上巻』トム・ロブ・スミス/田口俊樹訳(新潮文庫、2008年)/「超新星」という謳い文句に偽りなし。著者は1979年生まれだから、何と20代でこの作品を書いている。驚愕。空いた口が塞がらない。下の顎が胸まで届きそうだ。舞台が旧ソ連ということもあってマーティン・クルーズ・スミスの『ゴーリキー・パーク』とよく似た香りを放っている。更に『一九八四年』風味のスパイスを効かせている。トム・ロブ・スミス恐るべし。
78冊目『恐慌第2幕 世界は悪性インフレの地獄に堕ちる』朝倉慶〈あさくら・けい〉(ゴマブックス、2009年)/前著に比べると散漫な内容だ。本の作りも悪い。これで1500円は高過ぎる。朝倉は粗製乱造気味か。結論部分で述べている金・白金への投資もポジショントークであろう。