2010-01-30 銀行員だった父・義平の遺書 抜き書き 人間が人間として生きなかったということぐらい、恥ずかしいことはありますまい。松の木は松の木としてのびていきます。ライオンは一生ライオンの声を失いません。しかるに人間が人間らしく生きなかったということは、金銭登録器のような生活しかしなかったということは、人間としてこれ以上の恥辱はないと思います。 【『真実一路』山本有三著(新潮社、1936年/新潮文庫、1950年)】