しかしながら、ことばによらないコミュニケーションがあります。
それは、あなたと私のどちらもが、同時に、同じレベルで真剣であり、熱烈であり、直接的であるときに生じるものです。
そのとき、ことばによらない「コミュニケーション」があるのです。そのとき私たちはことばを不要にすることができます。そのとき、あなたと私は沈黙のうちに坐ることができます。
けれどもそれは、私の沈黙とかあなたの沈黙といったものではなく、私たち両者の沈黙であるはずです。
そのときにはおそらく、コミュニケーションがありうるでしょう。
ですがそれは求めすぎというものです。(※ブランダイス大学での講話)
【『あなたは世界だ』J・クリシュナムルティ/竹渕智子〈たけぶち・ともこ〉訳(UNIO、1998年)】
- 『あなたは世界だ』