阿久根市長ブログ障害者記述 「生命の尊さ軽んじている」 医療福祉4団体謝罪求める 鹿児島
鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、自身のブログ(日記風サイト)に障害者の出生を否定するような記述をした問題で、福祉・医療従事者らでつくる県内4団体は9日、謝罪を求める声明を市長に郵送した。
4団体は、県ソーシャルワーカー協会と県医療ソーシャルワーカー協会、県精神保健福祉士協会、県社会福祉士会。
声明は「障害者の生きる権利や幸福を追求する権利を否定し、人間の生命の尊さをあまりにも軽んじている」と批判。障害者や家族、関係者に与えた心の傷は大きいとして謝罪を求めている。
9日は1975年に「障害者の権利宣言」が国連総会で採択された日で「障害者週間」(12月3−9日)の最終日に当たる。県社会福祉士会は「市長の立場での発言が、障害者や関係者に、より大きなショックを与えることを認識してほしい」としている。
竹原市長は11月8日付のブログに「高度医療のおかげで以前は自然に淘汰(とうた)された機能障害を持ったのを生き残らせている」などと記述。「『生まれる事は喜びで、死は忌むべき事』というのは間違いだ」とも主張し、障害者団体などから批判が相次いでいる。
【西日本新聞朝刊 2009-12-10】