古本屋の覚え書き

古い書評&今週の一曲

J・クリシュナムルティ


 1冊読了。


 133冊目『生の全体性』J・クリシュナムルティ、デヴィッド・ボーム、デヴィッド・シャインバーグ/大野純一、聖真一郎〈ひじり・しんいちろう〉訳(平河出版社、1986年)/紛(まが)うことなき経典本。この対談がクリシュナムルティにとっての寿量品であろう。人類が到達した最高峰の一つがここにある。脳味噌が揺さぶられ、攪拌(かくはん)され、ヘトヘトになっては眠り、目覚めては手に取り、遂にはシナプスが沸騰した。空前絶後の一書といっておこう。不思議なことにクリシュナムルティの死後3日目(1986年2月20日)に発行されている。クリシュナムルティ本はこれで8冊読了。