1冊読了。
112冊目『レイチェル・ウォレスを捜せ』ロバート・B・パーカー/菊池光〈きくち・みつ〉訳(ハヤカワ・ノヴェルズ、1981年/ハヤカワ文庫、1988年)/記憶力の衰えに感謝した。読むのは四度目だが何ひとつ覚えていなかった。それにしても、こんなに面白かったとは。ホークが登場しないことも全く覚えていなかった。レイチェル・ウォレスとホークの会話を聞いてみたいものだ。マチズモを体現するスペンサーがフェミニスト(レイチェル)の護衛を依頼される。この二人は主義主張が正反対であるにもかかわらず、似た者同士だ。ただ、レイチェルが理論武装しているのに対し、スペンサーは毒の強いウィットと皮肉で応戦する。若くて小生意気な警官フォリイが実にいい味を出している。