イスラエルのギデオン・サール(Gideon Saar)教育相は21日、国内のアラブ人学校で使う教科書で、イスラエル建国をめぐる記述にアラビア語で「大災厄」を意味する「ナクバ(Nakba)」という言葉を使用することを禁止すると発表した。次回の教科書改定時から適用するという。
サール教育相は、「公立の教育制度においてイスラエル建国を大災厄と表現する理由がない。教育制度の目的はわが国の正当性を否定することでも、アラブ系イスラエル人の間に過激思想を広めることでもない」と説明した。
イスラエルでは「ナクバ」を記念する集会に対し、国家の補助金をいっさい禁止する法案も準備が進んでいる。アビグドル・リーバーマン(Avigdor Lieberman)外相が提出した草案では、「ナクバ」を記念するすべての行為を禁止し、違反者には最大で3年の禁固刑を科すとなっていた。
イスラエル国内には、現在120万人以上のアラブ人が住んでいる。